住宅金融支援機構は、住宅ローン「フラット35」の金利を子どもの人数に応じて引き下げる優遇措置を導入する。子育て世帯の住宅取得を支援する狙いがあり、臨時国会で2023年度補正予算が成立すれば、来年2月をめどに適用を始める。
機構によると、契約者の家族構成に応じて全国一律でフラット35の金利を引き下げるのは初めてという。
ローンを申し込んだ年度の4月1日時点で18歳未満の子どもがいる世帯が対象となる。子ども1人の世帯では借り入れから5年間、金利を0・25%引き下げる。現在の金利水準で換算すると、住宅を購入時に35年ローンで3000万円を借り入れた場合、毎月の返済額が9万9000円から4000円減る。
子ども2人の場合は0・5%、3人なら0・75%と、子どもが増えるごとに引き下げ率が拡大する。最大は1%で、5人以上の場合は、6~10年目も引き下げる。子どもがいない場合も、夫婦のどちらかが40歳未満であれば金利が0・25%下がる。現在返済中のローンには適用しない。
政府は23年度補正予算案に関連費用として13億円を盛り込んだ。資材費や人件費の高騰や、長期金利の上昇で、住宅取得の負担が増している。フラット35も返済期間が21年以上35年以下の場合、11月の適用金利は10月よりも0・08%高い1・96%となった。
読売新聞オンラインより